2021-01-01から1年間の記事一覧
これからぼくは船に乗って、 誰も知らないところへ行くんだ。 虹色のクジラ。雲まで跳ねるイルカ。 さあさあみんな乗り込んで。 ほらほらおいで。ビルには何も無い。 夢もない。そうだろう? この船は電車にも変わるんだ。 きっと変わるさ。君がいればね。 …
「言う者は知らず、知る者は言わず」 静かであれ、沈黙であれ、ただ微笑んでいよう。
私は偽善に反抗する。 恐ろしさからの大いなる反抗である。 人は人に怯えながら、気をつかって疲れながら死んでいくものなのでしょうか。 恋人にすら偽善を使わざるを得なくなり、 それに付き合いながら死んでいくものなのでしょうか。 結局は私にしか素直に…
私は私でしかない。 あとは先人の思想。 人徳のある人々。
信じられるものは多くなく ほとんどが裏切られることになり 月光さす丘に臆病な狼が泣く その声に耳を貸すものはなにもなく 無数の星も彼ら自身を愛すだけ 戯れる風が唯一の友で それすらも少し冷たい やつれ、ほそく、びくびくとした私のからだ 狂った目は…
あいつに聞いたよ ずいぶんイカした男と一緒になったんだってね。 いや、そんなこと少しも興味なんてないさ。 あの日から眠れないんだけどね。 幸せになりな。 幸せになりな。 ぼくは大丈夫さ。 気にしないで! さてさて、どうするかな。 窓の外は昨日からず…
きみが一粒の涙を流すたび、 きみのための言葉ではなく、 ただ、ぼくのための言葉だったと気づく。 きみが遠く離れるたび、 きみの背中をあたためることもせずに、 ただ、ぼくのからだをあたためようとしていた。 いつしか消えていきそうになったとき、 どれ…
一日に、すべてを明るく肯定し尽くすような光で照らされることもあれば、こころまで濡らすつめたい雨が降ることもある。まあ、大概は雲がどんより横たわっているがね。 僕はこの島に、なんの意志もなく流されるまま小さな筏でやってきて、いつもいつも浜辺で…
映画やアニメが好きなひと、日常的に観ている人は多い。 けれど「読書が趣味です。」とハッキリ言う人はそれに比べると少ないと思う。 それが良いとか悪いとかではない。 ぼくも映画が好きだし、一部作品によっては熱狂的なアニメオタクだ。 ただ、読書が好…
古本屋をやろうと思い立って、 そのレールに乗ると決意して、はや1年半。 本々堂に本格的に弟子入りしてからはや4ヶ月。 自分のしたいこと、やりたいことに集中できている日々。いや、集中させてもらっていると言う方が正しい。 祖父母、親、地元でお世話に…
毎日、毎日、空はグレーだった。 思いっきり、斜光を突きつける訳でもなく、 嘲笑うように、からだを濡らすのでもなく… いっそのこと吹き飛ばされ、消え去るといいとすら思ってたが、それすらも。 まちに出ても、無愛想な空気に嫌気がした。 通りを歩く人々…