2020-11-16 夢の旅 朝起きて、歯を磨き、会いに行く。 秋は静寂、静寂、静寂。 このまま、どこかの果てへ行きたいものだ。 人にはとっくに、倦怠した。 本を抱えて、ひとつの歌を口ずさみ、 古びた革靴が破れるまで。 こころが、わたしが、枯葉のように散っていくまで。 あてもなく、海を、森を、砂漠を、歩みたい。 それらで吹く風、友として。 ああ、この飽きたこころに別れを告げ、 過去も記憶もさよなら、さよなら。 ポケットにつっこむ冷えきった手。 口ずさむ歌。 ずうっと夢見る、わたしのうた。