2020-05-23 夜街のデート あなたの雪のように白い足が、 まちの灯りを魅了する。 下品な電光看板も あなたの微笑に目がくらむ。 楽譜のまちを歩いてく。 ト音記号がきみの右手で ヘ音記号が左手で 小さな指輪は星を誘う。 漆黒の長い髪はヴァイオリン。 甘い香りは花束となって アスファルトを赤やピンクに埋め尽くす。 あなたのシャイで 蝶のような二重の目は ティファニーのウィンドウもひざまずく。 あなたの足は 指揮棒を美しくふって 街頭をシャンデリアで彩って、 陰気な車をかぼちゃの馬車にする。 まちもぼくも 愛の音楽に赤面しながら手を握る。