夜街のデート

あなたの雪のように白い足が、

まちの灯りを魅了する。

下品な電光看板も

あなたの微笑に目がくらむ。

 

楽譜のまちを歩いてく。

ト音記号がきみの右手で

ヘ音記号が左手で

小さな指輪は星を誘う。

 

漆黒の長い髪はヴァイオリン。

甘い香りは花束となって

アスファルトを赤やピンクに埋め尽くす。

 

あなたのシャイで

蝶のような二重の目は

ティファニーのウィンドウもひざまずく。

 

あなたの足は

指揮棒を美しくふって

街頭をシャンデリアで彩って、

陰気な車をかぼちゃの馬車にする。

 

まちもぼくも

愛の音楽に赤面しながら手を握る。