2020-05-18から1日間の記事一覧

深夜の雨

騒がしい街が眠った深夜に、 突然、ごーっと降り出した雨。 布団のなかで、天井を見つめていた僕は 手を取られるように、寝床を抜け出し、窓をあける。 「未来へ」という名の蔓橋で怯える僕に、 その音は優しく紛らわせてくれて、涙も雨に溶けていく。

二十三歳、溺れる

三島由紀夫の「潮騒」を、こんな時間まで ただただ、黙々と、読んでいた。 言葉を、文学を、精神から愛しているんだと強く、強く感じる。 生きてるって思える。 生きようと思える。 僕はまだ子どもで、言葉に対して不器用で、 小説や詩に触れる度に、贅沢な…